top of page
Approx. series
fitting
大量の樹脂を平面に流し、自然にできた形を支持体としてさらに樹脂を積層させる。そこに粗雑とも言える木材のフレームを押しつけ固着させている。
樹脂の自然な形を本来の形としたとき、粗雑なフレームは人間が物事を単純化しようとする営みや不正確な補間を意味する。「本来の形」を物質世界や人の感情、性格などに置き換えると、フレームは科学や言語、他者からの印象などに対応する。
black dot
白いキャンバスに規則正しく打たれた黒のドットは、表面張力により初めは盛り上がっているが、徐々に広がっていきしだいに隣り合うドットと結合する。作為的に打たれたドットが最終的には偶然性によって新たな図像を生み出す。それは人間は物質世界を近似しているに過ぎないこと、世界は絶対的な個の実体ではなく個が関係して成り立っていることを示唆する。「本来の形」をフレームで規定しようとするfitting シリーズに対して、black dotシリーズは規定された形から本来の形を描き出すため、行為としては真逆に位置する。
bottom of page